第三章『真昼の決闘』 金のための殺戮は許さない!FVS密猟者ダニエル

 密猟、動物を殺して金を稼ぐ男達は、彼らの叛逆で命を落としても何も言えない。
 人間だけの地球ではない。全ての動物が生きていくべき地球なのだ。銃という絶対的な力を持った人間をも、Fは許さない。なぜなら、彼は誇り高き鷹戦士だから。
 【戦力徹底比較】
 銃の早撃ちダニエル、Fに勝算はあるのか!

 ダニエルは金のためなら動物はおろか仲間をも殺す。全ては金のため。その狙いには寸分の狂いもない。
Fの武器はスピードと密林という地の利を生かした奇襲だ!

『鷹戦士F』 第三章 真昼の決闘−本文抜粋


(「F、あのボスかなりの早撃ちだぜ!あんな早撃ち見たことねえ!」
「殺す!」
 允とFは互いに目で合図すると、分かれて逆方向からハンターを襲う。木々の梢を切り裂き、二羽の陰が再びハンターを襲ったときダニエルは何と手に二本の拳銃をもって撃つ。
(何いっ!)
 そう思った次の瞬間、Fの風切り羽が銃弾に飛ばされ、允はその銃弾を体に食らう。
「允っ!」
允は最後の執念でもう一人のハンターの首を握りしめた。Fはそのまま茂みに消える。
「助けてくれダニエルっ!」
 ハンターの首にくらいついた允の胸からはおびただしい血が噴き出る。それは彼の最後の戦いであった。ダニエルは允も仲間も見境なく撃ちまくって止めをさす。
「悪いが、俺にまでこいつが向かって来たら、ちと邪魔になるんでな。それに金も独り占めできるしな」
「ひ、ひでえよお」
 男はその言葉を残して死んだ。ダニエルは二丁の銃を構え辺りをにらみ回す。
「ゆるさねぞ、貴様!」
Fが最後に選んだ手段はただ一つであった。彼は天に吸い込まれるように急浮上する。太陽の光が、その体を黒光りさせて反射する。
(俺が今まで戦ったハンターの中でも、最強の腕だぜ。貴様はなあ!)
 宇宙から落ちてくるかのようなFの急降下はこの時500kmを超える。
「上かっ!」
 ダニエルは二丁拳銃を空めがけて連射する。しかし上空から落ちてくるものに対しては、どんな射撃の名手でもまともに撃つことができない。Fの体は炎と化し、無数の銃弾を体に掠りながらもダニエルの首めがけて突進する。
(許さねえっ!)
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